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グループ生産拠点における安全活動タキロンシーアイグループでは、各生産拠点で安全衛生委員会を中心に各種活動を実施しています。2021年度は、①安全審査会による労働災害の原因の深掘りとより有効な対策の実施、②安全管理レベル評価による安全管理レベルの把握を重点項目として実施しました。①②については、2022年度も引き続き実施しています。①安全審査会2020年度までは、主に労働災害発生工場(自工場)だけで原因追及と対策を実施してきました。しかし、自工場だけでは客観性に欠け、対策検討が不十分だったため、近隣の工場責任者も交えた安全審査会を設立しました。安全審査会は、第三者視点による指摘を受けながら、自工場だけでは気付くのが難しい発生原因について深掘りするとともに、有効な対策を講じることを目的としています。また、他工場にも適用可能な事例に関しては、協議のうえ、水平展開しています。②安全管理レベル評価2020年度はタキロンシーアイの工場向けに安全管理レベル評価を実施しましたが、2021年度はその対象をグループ各社の工場へ拡大しました。各拠点の安全管理に係る強み・弱みを明確化すること、工場間の比較と水平展開を行うことでグループ全体のレベルアップを目的としています。③ヒヤリハット対策実施による先始末ハインリッヒの法則にあるように、1件の重大な事故・災害の背後には、29件の軽微な事故・災害があり、その背景にはさらに300件の異常・ヒヤリハットが隠れています。この300件のヒヤリハットを減らすことが労働災害の発生防止に繋がります。①の安全審査会も含めて2021年度までは、労働災害が発生した後に対策を実施するといった後始末を行ってきましたが、2022年度は労働災害に至る前のヒヤリハットの段階での対策を実施し(先始末)、労働災害発生防止を図っています。2021年度労働災害発生状況(グループ全体不休災害含む)10~20年未満類型別比率経験年数別比率はさまれ・巻き込まれ切れ・こすれ有害物との接触動作の反動・無理な動作転倒その他5年未満5~10年未満20年以上25%5%27%18%62%11%12%12%6%22%2021年度に参加した計521名からの声を一部抜粋して紹介します。研修受講者の声自分自身が怖さをリアルに体感することで、機械の危険性や気の緩みの怖さを知ることができた。今日学んだことや感じたことを頭に入れて作業をしていきたいと思う。タキロンシーアイ新入社員タキロンテック今まで何となく行っていた指差し呼称は、事故を未然に防ぐことができるのだと知ることができた。日頃作業している中で、近くにある機械に対して危険であることは分かっていたが、どれ程危険かまでは理解できていなかったので、今回の研修で知ることができて良かった。無意識行動の先にあることを、意識していかないといけないと思った。今回で3回目の体感研修ですが、自分の行動を振り返る良い機会になっています。タキロンシーアイシビル八日市工場いつも危険と隣り合わせにあるので、注意しすぎる位で良いのかなと感じた。少しでも分からないことがあれば周りに確認すること、自身が常に初心を忘れないことの重要性を感じた。タキロン・ローランド働く所には危険が多くあることを改めて感じました。挟まれや巻き込まれの事故が一番発生していることを知ったので、これから安全に作業をしたいと思います。指差し確認など小さなことの積み重ねが大事だと思いました。タキロンシーアイシビル赤穂工場滋賀工場これ位大丈夫だろうという気持ちは正直今まで幾度となくありました。そんな時こそ災害が起こりうる可能性があったことを今回の研修でハッと気付かされました。66